親が亡くなったら、まず通帳を探してはいけません
「父が亡くなったので、とりあえず通帳を探しました。」
相続のご相談でよく聞く言葉です。
確かに、預貯金や不動産などの財産を調べることは大切です。
しかし、相続手続きにおいて本当に最初に確認すべきことは、通帳や不動産ではありません。
それは、
「誰が相続人なのか」
ということです。
財産より先に相続人を確認する理由
多くの方は、
「妻と子どもだから相続人は分かっている」
と思っています。
ところが実際には、戸籍を調査して初めて分かるケースも少なくありません。
例えば、
- 亡くなった方に前婚のお子さんがいた
- 養子縁組をしていた
- 認知したお子さんがいた
- 代襲相続が発生していた
といったケースです。
ご本人やご家族も知らなかった事実が、戸籍を集めることで判明することがあります。
実際にあったご相談
あるご相談者様は、お母様が亡くなったため相続手続きを進めようとしていました。
ご本人は、
「相続人は私と妹の二人だけです」
とおっしゃっていました。
ところが出生から死亡までの戸籍を調査したところ、お母様には前婚時代のお子様がいることが判明しました。
結果として、その方も相続人となります。
もしその事実を知らずに遺産分割協議書を作成していた場合、その協議は成立しません。
預金解約や不動産の名義変更もやり直しになる可能性があります。
銀行は教えてくれません
銀行に相続の手続きに行けば何とかなると思われる方もいます。
しかし銀行は、
「戸籍を全部そろえてください」
とは言いますが、
「他に相続人がいるかもしれませんよ」
とアドバイスはしてくれません。
相続人を確定する責任は相続人自身にあります。
そのため、最初の段階で正確な戸籍調査を行うことが非常に重要なのです。
相続で本当に怖いのは手続きのやり直し
相続手続きは、一度終わったように見えても後から新たな相続人が判明すると大きな問題になります。
- 遺産分割協議のやり直し
- 預金解約の再手続き
- 相続登記の訂正
- 相続人間のトラブル
などが発生することがあります。
実際には「知らなかった」では済まない場合もあります。
親が亡くなったら最初に行うべきこと
親御様が亡くなった場合、慌てて銀行や法務局へ行く必要はありません。
まずは、
① 遺言書の有無を確認する
② 相続人を確定するため戸籍を収集する
③ 財産と負債を調査する
という順番で進めることが大切です。
順番を間違えないことで、その後の相続手続きをスムーズに進めることができます。
相続人調査でお困りの方へ
戸籍の収集は思った以上に時間と手間がかかります。
本籍地が複数ある場合や古い戸籍が必要な場合には、どこから取得すれば良いのか分からなくなることもあります。
当事務所では、相続人調査から戸籍収集、遺産分割協議書の作成、不動産の相続登記まで対応しております。
「まず何をすればいいのか分からない」
という段階でも構いません。
相続手続きで後から困らないためにも、お早めにご相談ください。

